【5パーセントから始まる奇跡 ～嘘から始まる素敵な人生～】5つ星ホテルへの就活に挑む
作品情報
公開：2018年
国：ドイツ
上映時間：111分
ジャンル：ドラマ、コメディ
監督
脚本
オリヴァー・ツィーゲンバルグ
ルース・トーマ
キャスト
コスティア・ウルマン／サリア
ヤコブ・マッチェンツ／マックス
アンナ・マリア・ミューエ／ラウラ
メガホンを取るのは、『白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々』などの作品を手掛けたマルク・ローテムント。
『ガーディアン』などのコスティア・ウルマンが特注のコンタクトレンズと訓練用ゴーグルを使って主人公を演じ、彼の研修仲間を『シャトーブリアンから手紙』などのヤコブ・マッチェンツが好演。
実話に基づく感動作。先天性の病で視力をほとんど失った青年その事実を隠し、5つ星ホテルで働く夢をかなえようと奮闘する姿を描く。
あらすじ
サリア（コスティア・ウルマン）は真面目で成績優秀、前途有望な学生として周囲からの期待も大きかった。しかし10代のときに突然、先天性の病気にて視覚の95％を失ってしまう。誰もが無理だという中、サリアは一流ホテルで働くという夢をどうしても諦めることができなかった。サリアは夢を実現するために、一世一代の”大芝居”を打つ！なんと目が見えないことを隠して、ミュンヘンにある5つ星ホテルで見習いを始めるのだ。逆境にも負けないと決断した意思を持ったサリア。
周囲の予想を超え、親友マックス（ヤコブ・マッチェンツ）の助けを借りながら何とか目が見えないことを隠し、ホテルスタッフからも信頼を勝ち取っていく。持ち前の明るさと努力でホテルの研修課題を順風満帆にクリアしていくのだったが、そんな折ホテルへ配送に訪れたラウラ（アンナ・マリア・ミューエ）に恋をしてしまう。そして彼が慎重に築き上げてきた精巧な偽装が崩れ始めるのだった…。
徐々に予期せぬトラブルが起こり始め、想像以上に厳しい現実を前に、サリアは本当の自分を見失ってしまう。順調だったはずのホテル研修でも問題が起こってしまう。そしてサリアは、夢も希望もなくしてしまいそうになるのだが…
おすすめ度
★★★★★・・・絶対見てほしい
見どころ
目が見えないサリアが困難にどう立ち向かっていくか
普通に生活することも難しいなか、サリヤが挑むのは一流ホテルの研修。従業員とゲストを見分けることはできる？客室の掃除はどうする？窓ガラスはきっちり磨けている？厨房には立てる？カクテルはどうやって作るの？テーブルセットは？ホテルでの通常業務はサリヤにとって超難題。いやいや、コレはムリでしょ、と思わずそう言いたくなる仕事に、どう立ち向かって行くのかが見どころ。ときには機転を利かし、時にはちょっと笑ってしまうくらいムリやりに。
周りの人たちはサリヤ視力のことを知らないので、時にはサリヤの行動が不可解に思え、お互いに噛み合わないやりとりに笑いが生まれたり。視界のほとんどが光の粒に見えている『サリアの視点』は、スクリーン全体をぼやけさせるという演出で表現されているのもポイント。
サリヤのやろうとしていることが不可能と言われる理由、夢に立ち向かうことが決して簡単ではないことは映像を通して伝わってきます。
サリアとマックスの友情
夢に向かって頑張っている人は応援したくなる。
とばかりに、次々と登場するのは、サリヤの夢を応援し、協力してくれる人たち。一緒にホテル研修に挑むお調子者のマックスもその一人です。女ったらしではあるけど、なんだか憎めない。そんなマックスはサリヤを助ける良き理解者にして親友でもあります。サリヤが一方的に助けられているわけでもなく、マックスがサリヤに助けられる場面も多く、二人で研修を切り抜けていく。この二人の友情も見どころだと思う。
社会問題も詰め込まれている
豊かな自然があり、街並みも綺麗というイメージがあるドイツ。そんな良い面が目立つこの国にも移民問題や人種差別、ドラッグといった様々な社会問題が存在しています。本作でいうと、スリランカ人の父とドイツ人の母との間に生まれたサリアに対しての人種差別発言。サリーの調理場研修時に出会う移民のハミルの就業問題。サリアが恋をするラウラのシングルマザーとしての厳しい日常。こういった社会問題をメインテーマにした作品ではありませんが、現在のドイツが抱えている厳しい現実について重くなく触れているのは本作の魅力です。
感想
自分もがんばろう！って前向きになるような映画。テンポが良くてコメディだから見やすかった。
ここで困難が⁉おっ、ここで壁が⁉って思ったけど、周りがいい人でいっぱいで普段ならそこで萎えるけど、この映画はそう思わせないなにかがあった。
それにして、マックスがいい奴すぎて泣ける。最初はただのちゃらんぽらんな奴だと思っていたけどいい奴すぎた。マックスもサリアの知識とか感覚に助けてはもらってるとはいえ、仕事中のフォローだけじゃなくて終業後も休日もできるようになるまで練習とか就活に付き合ってくれるマックスが尊い。ほんとに頑張る人ってかっこいいなって思わされた。
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